再生可能エネルギー分野の革新的な技術シーズを基にしたベンチャー企業の研究開発を、フィージビリティ・スタディ、基盤研究、実用化研究開発、大規模実証研究の4つのフェーズで支援してくれる補助金。
再生可能エネルギーの普及につながる、以下の分野が対象です。
・太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス利用、太陽熱利用、その他未利用エネルギー(ただし原子力を除く)分野。
・再生可能エネルギーの普及、エネルギー源の多様化に資する新規技術(燃料電池、蓄電池、エネルギーマネジメントシステム等)
研究開発の段階によって分けられた4つのフェーズのうち、フィージビリティ・スタディと基盤研究のフェーズにはそれぞれ「社会課題解決枠」と「新市場開拓枠」があります。社会課題解決枠は、NEDOが設定する課題に合致するテーマであり、大学等(大学、国立研究開発法人、独立行政法人の試験研究機関等)と連携体制で行うもの、新市場開拓枠は、VC等(国内のべンチャーキャピタルやシード・アクセラレーター等)からの支援を得て行うものが対象です。
大規模実証研究開発フェーズは、既に確立した基盤技術をもとに、必要に応じて自治体や大企業等と連携し、事業化に向けて実施する大規模な実証研究が対象です。
フィージビリティ・スタディおよび基盤研究の社会課題解決枠は、ステージゲート審査を経て次のフェーズに移行することが前提となっており、事業終了時にステージゲート審査を受けることが原則です。それぞれのフェーズで得られた結果(研究開発成果、ビジネスプラン、次のフェーズでの計画等)をもとに、次のフェーズへの継続可否が判断されます。
一方、実用化研究開発から大規模実証研究開発への移行には、ステージゲート審査は採用されていません。大規模実証研究開発の採択は、すべて公募により決定されます。
【採択事例】
・高効率、低価格モーターのためのNdFeB磁石の最新プレスレス法(BNPLP法)
の開発
NDFEB式会/式社e-Gle
・レドックスフロー電池用電解液製造プロセスの実証研究開発
LEシステム株式会社
・農地発電用途に適した円筒型太陽電池システムの技術開発
株式会社フジコー/CKD株式会社/九州工業大学
・補助金額の上限
①-A:1,250万円 ①-a:1,500万円
②-B:6,250万円 ②-b:7,500万円
③7,500万円 ④4億5,000万円
・補助率の上限
①-A:8/10 ①-a : 2/3
②-B:8/10 ②-b:2/3
③2/3 ④2/3(大企業1/2)
・補助事業期間(最長)
①-A:1年度 ①-a:1年度
②-B:1.5年度 ②-b:2年度
③:2年度 ④:3年度
・中小企業向き
中小企業を主な対象とした補助金。④のみ、共同申請者として大企業も参画できる。
・採択数
太陽光発電3件、バイオマス4件、燃料電池・蓄電池5件
地熱・熱利用0件、風力発電その他未利用エネルギー4件、
系統2件、全固体リチウムイオン電池2件、合計:20件(2019年)
・採択率
38.5%(2019年)
【申請タイプ】
(補助金)①-A:フィージビリティ・スタディ(社会課題解決枠)
(補助金)①-a:フィージビリティ・スタディ(新市場開拓枠)
(補助金)②-B:基盤研究(社会課題解決枠)
(補助金)②-B:基盤研究(新市場開拓枠)
(補助金)③実用化研究開発
(補助金)④大規模実証研究開発
・連携
共同申請も可能
・法認定等
法認定は不要
・審査方式
一次審査(書類審査)を通過した申請者に対して、二次審査(プレゼンテーション審査)が行われる
・対象となる経費
機械装置費等(土木・建築工事費、機械装置等製作・購入費、保守・改造修理費)、労務費(研究員費、補助員費)、その他経費(消耗品費、旅費、外注費、諸経費)、共同研究費(50%未満)
【問い合わせ先】
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
イノベーション推進部 プラットフォームグループ
TEL:044-520-5171